スーパーマリオギャラクシー雑感その5

購入後、一ヶ月経ったところでようやくパワースター120個集め切りました。週末しか遊べないので毎週30個ずつ。累計プレイ時間は16時間くらいじゃないかな。適度な難易度とボリュームは見事といったところ。最近の据え置きゲームはビジュアル先行でレベルデザインにかけるコストが低いゲームが多く、ストレスがたまりがちになりますが、その点は安心できる作品に仕上がっています。
パワースター120個集めたところで、ルイージでプレイできるようになりました。マリオと比べて、

  • 走るのが速い。しかし、いわゆる停止距離が長い
  • より高くジャンプできる

ところが違うようです。他にもあるかもしれません。ルイージで同様にパワースターを120個集めると121個目のパワースターがある最後のギャラクシーに行けるようです。今後もちょっとずつ進めます。
本作品を一言で表現するなら、銀河を舞台にした重力操作ゲーム。以前も言及しましたが、球体の重力システムは斬新です。Wiiリモコンの独特な使い方もいくつか提案していますが、それは飽くまで球体の重力システムの延長戦上にあるもの。宮本さんのインタビューにもこうあります。

宮本:はい。3Dの空間を本当の意味で自由に動き回れるようなソフトはそれ以前にはなかったので、マリオを動かして、スターを見つけるだけでも楽しかったんです。でも、いまは単に3Dになるだけではおもしろくないですよね。そこで、今回の『マリオギャラクシー』をつくるにあたって、3Dの中でマリオが持っている独特の世界観とは一体なんだろうと考えました。ストーリーとかそういうものじゃないですよね。
岩田:そうですね。
宮本:そこで目をつけたのが、重力だったんです。昔の映画なんかでも、天井を逆さに歩いたりとか、山ほど使われてるネタなんですけど、実際にそれを思い通りにできた人はいないわけで、そういう場をつくってあげたら、不思議な経験ができますし、そこで遊ぶだけでもおもしろいんじゃないかと。そんな話をスタッフにすると、「それだけでゲームになるんですか?」って、心配されたんです。でも、ゲームになってるけど、おもしろくないものをつくるよりは、ゲームになってないけど、みんながおもしろがるものをつくる方がいいやんって言ったんです(笑)。
岩田:根本のところで、おもしろいものになっていれば、あとからどうにでもなるんですよね。逆にゲームをつくってもおもしろくないときは、あとからいろんな要素を足していかないと成立しなくなるんですね。

ゲームのコンセプトデザインとは、この球体の重力システムを考えるようなものなんだろう。個々のギャラクシーのステージデザインは、球体の重力システムのおもしろさを理解している人間でなければ、おもしろいデザインは作れない。だけど、それ以上に球体の重力システムがおもしろいゲームになることを確信できるだけの根拠とかイメージを具体的に頭に描ける人がプロジェクトには必要。宮本さんの頭の中には、当初からめくるめく重力変化の中を遊ぶ人の姿が想像できていたはず。