Debian GNU/Linux 4.0 etch on VMware Player
同一マシンで複数のOSを走らせたいという人は昔からいたわけで、数年前まではWindowsとLinuxなどを同一マシンにデュアルブートで共存させることが多かったと思います。最近は比較的簡単に仮想化された環境でOSを走らせることができるようになっています。理由はいろいろあると思いますが、
- 仮想環境構築ソフトウェアのVMWare PlayerやMicrosoft Virtual PCが無料で入手可能になった
- パソコンのメモリ標準搭載量が1GBクラスになってきた
というのが、やっぱり大きな理由じゃないかな。ソフトウェア開発環境として、Linuxが動作する環境が手元にほしいので、本当に無償で使える「VMware Player」を参考に、Windows XPのVMware上にDebian GNU/Linux 4.0 etchをインストールすることにしました。
VMware Playerのダウンロード
Windows向けVMware Player 2.02のインストーラをダウンロード。
ディスクイメージの作成
Debianのインストール先となる仮想HDDファイル(vmdkファイル)を作ります。
qemu-0.9.0-windows.zipをダウンロード。解凍するとqemu-img.exeを含むフォルダがあります。解凍フォルダに移動、またはパスを通して、以下のコマンドをコマンドプロンプト実行。最後の20Gの箇所で仮想HDDの最大容量を指定します。この時点で実際のHDDの20GBを占有するわけではなく、ゲストOS内で実際にファイルを作成していく過程で実際のHDD容量も消費されていきます。そのため、この時点では大きめの値に設定しておいても問題ないです。
VMwareの設定ファイルの作成
vmdkファイルと同じフォルダ内にVMwareの設定ファイルdebian.vmxを作成します。[d:\vmware\debian\debian.vmx] config.version = "8" virtualHW.version = "3" numvcpus = "1" memsize = "512" displayName = "Debian GNU/Linux 4.0 etch" guestOS = "other26xlinux" nvram = "debian.nvram" scsi0:0.redo = "" ide0:0.present = "TRUE" ide0:0.fileName = "debian.vmdk" ide1:0.present = "TRUE" ide1:0.fileName = "auto detect" ide1:0.deviceType = "cdrom-raw" ide1:0.autodetect = "TRUE" ide0:0.redo = "" ethernet0.present = "TRUE" ethernet0.connectionType = "bridged" ethernet0.addressType = "generated" ethernet0.generatedAddress = "00:0c:29:e6:07:7f" ethernet0.generatedAddressOffset = "0" usb.present = "TRUE" usb.autoConnect.device0 = "" usb.autoConnect.device1 = "" sound.present = "TRUE" sound.virtualDev = "es1371" floppy0.present = "FALSE" floppy0.fileName = "A:" #floppy0.startConnected = "FALSE" uuid.location = "56 4d 48 ee 72 c4 8f e6-b3 83 d3 4e ff e6 07 7f" uuid.bios = "56 4d 48 ee 72 c4 8f e6-b3 83 d3 4e ff e6 07 7f" checkpoint.vmState = "debian.vmss" tools.remindInstall = "TRUE"各項目の説明
CDドライブの自動検出を有効にしたい場合は以下のように設定します。
変数名 解説 numvcpus 仮想環境に割り当てるCPUコア数。実際に存在するコア数より多く設定しても意味がない memsize 仮想環境に割り当てるメモリサイズ[MB] displayName VMware Playerのウィンドウタイトル guestOS ゲストOS nvram 仮想RAMファイル名 ide0:0.fileName 仮想IDEに繋がれた仮想HDDファイル名 ethernet0.connectionType NATの場合は"nat"、ブリッジ接続の場合は"bridged"を指定 ide1:0.fileName = "auto detect" ide1:0.deviceType = "cdrom-raw"isoファイルを直に読みたい場合は以下のように設定します。ide1:0.fileName = "d:\vmware\iso\debian.iso" ide1:0.deviceType = "cdrom-image"ゲストOSのインストール
仮想環境がインストールされているOSをホストOS、仮想環境上にインストールされているOSをゲストOSと呼びます。今回のケースでは、ホストOSはWindows XP Professional、ゲストOSはDebian GNU/Linux 4.0 etchです。最後に、ゲストOSであるDebianをインストールします。 既にOSのインストールCDが手元にある場合にはそれをCDドライブに挿入します。ない場合は、isoファイルをダウンロード。isoファイルをCDに焼く手間が面倒ならば、DAEMON Toolsを利用して、仮想CDドライブにisoイメージをマウントしてしまえばいいです。 インストールCDの準備ができたら、vmplayer.exeを起動します。あとは通常のOSインストールとまったく同じ手順でゲストOSをインストールすることができます。もし試しにインストールしてみたけど気に入らなかった場合も、vmdkファイルを削除するだけでインストール前の状態に戻せます。