ハウルの動く城
- 出版社/メーカー: ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント
- 発売日: 2005/11/16
- メディア: DVD
- 購入: 5人 クリック: 257回
- この商品を含むブログ (807件) を見る
さて、私からこの作品の感想を一言。ソフィーばあさんに萌えました。今作について宮崎駿監督曰く「宮崎駿が恋愛物を作るとどうなるか、それに挑戦してみた」。確かそういうことだったと記憶しています。魔女の呪いをかけられたソフィーは少女からお婆さんの姿に変えられてしまうのですが、恋愛感情が高まると女性としての感覚が蘇るのか、見た目がどんどん若くなっていきます。一方で恋が諦めに変わる瞬間、気持ちが落ち込むと同時に見た目もお婆さんの姿に変わっていくのです。この表現方法はすごくおもしろいですね。いろんな作品で応用できそうです。終始ソフィーの心境の変化を見て楽しめました。
他の登場キャラクタも個性的です。カルシファーの我修院達也も、マルクルの神木隆之介も配役が非常にうまくマッチしてます。あと、案山子のカブは何もしゃべれないのですが、態度と行動ですべてを表現する。そこがとても素敵です。大神のアマテラスと同じですね。あー、国王が大塚明夫なのはご愛嬌な気がしますがw
さて、今作のストーリーですが、ジブリ作品は基本的に反戦的立場の表現が多く、今作もそれに違わない表現がありました。まあ、ジェノサイド集団として描かれている軍隊は誰の眼から見ても戦争狂そのものとしか映らないのでしょう。狂気による私利私欲=悪という感覚は誰もが共感を覚えるところではないでしょうか。あと、「いま、会いにゆきます」ばりのパラドックスにあふれた演出があるので、そこが許せない人にとっては冷めてしまうシーンがあることも事実です。それは作品上の演出だと割り切れば、とてもいい作品だと思います。特に登場人物が一本筋を持つ個性的なキャラクタばかりで、そのマイペースさゆえにコミカルなシーンが多く、基本的には笑って楽しめると思います。