sudo
aptやdpkgの実行、/etc/以下にある設定ファイルの編集にはroot権限が必要になります。しかし、これらを実行する度にsuを利用してroot権限を得るのはちょっと面倒です。また、頻繁にユーザを切り換えていると、一般ユーザで実行すべきコマンドを誤ってroot権限で実行してしまう、なんてことも起こりえます。そこで、特定のコマンドをroot権限で一時的に実行するための手段として、sudoというコマンドがあります。例えば、
$ sudo apt-get install gcc
とすれば、root権限で
# apt-get install gcc
を実行した場合と等価な結果が得られます。
sudoを利用できるユーザとそのユーザがroot権限で実行可能なコマンドは/etc/sudoersという設定ファイルで管理します。ただし、
$ ls -l /etc/sudoers -r--r----- 1 root root 303 2006-04-13 01:27 /etc/sudoers
とするとわかるように、/etc/sudoersは、通常、編集可能状態にありません。そこで、/etc/sudoersを編集するための専用コマンドとしてvisudoというコマンドがあります。visudoは複数編集に対するロック機能とパースエラーチェック機能を提供します。visudoは
# visudo
のようにroot権限で実行します。usernameに対してすべてのコマンドをsudoで実行できるようにするためには、
[/etc/sudoers]
(snip)
# User privilege specification
root ALL=(ALL) ALL
+username ALL=(ALL) ALL
のように書き換えます。ただし、sudoersに登録するユーザ数、各ユーザに与えるコマンドの種類は慎重に決めるべきでしょう。